スポンサードリンク

◆産業廃棄物収集運搬業許可申請の流れと5つの要件◆

産業廃棄物収集運搬業許可申請の流れ

 産業廃棄物収集運搬業の許可申請の流れは以下のようになります。

①認定講習会の受講

②産業廃棄物収集運搬業許可申請書作成(必要書類の収集)

③産業廃棄物収集運搬業許可申請の予約(予約は1カ月移住先になることもあります。)

④産業廃棄物収集運搬業許可申請(申請書類の点検+申請手数料納付)

⑤審査(申請してから1~2か月、東京都の場合は60日))

⑥許可

⑦産業廃棄物収集運搬業許可証の交付

 産業廃棄物収集運搬業許可申請の手続きは、各自治体によって異なる場合があります。何か分からないことがあったら問い合わせてみましょう。

 ※産業廃棄物収集運搬業許可申請の予約は一カ月以上先になることもあるそうです。余裕をもって予約するほうが良いでしょう。また、同時に2件以上の申請を行う際には、予約時にその旨を申し出る必要があります。
 ※産業廃棄物収集運搬業の許可証の交付は、窓口または郵送での交付になります。

要件①欠格事由に該当しないこと

 まず一つ目は「欠格事由に該当しないこと」です。欠格事由は以下のとおりです。

∇成年被後見人・被保佐人・破産者で復権を得ない者
∇禁固以上の刑に処され、その執行が終わり、または執行を受けることがなくなった日から5年を経過しないもの
∇廃棄物処理法等の法律に違反し、罰金以上の刑の処罰を受け5年を経過しないもの∇暴力団員または暴力団員でなくなった日から5年を経過しない者
∇法人で暴力団員等がその事業活動を支配する者

 ※産業廃棄物収集運搬業の許可を受けた後、欠格事由に該当するに至った場合には許可の取り消しなどの処分を受ける可能性があります。

要件②事業計画書の作成

 二つ目は「事業計画書の作成」です。事業計画書は、事業の重要かつ基本事項に関する計画であって、この事業計画に従って事業が実施されることを前提としているため、その内容が適法であり、業務量に応じた施設や人員などの業務遂行体制を整えておくことが必要です。

 具体的には、以下のことを各自治体(自治体によって異なる)の事業計画書の様式に従って記載しましょう。

∇排出業者から廃棄物の運搬の委託を受けることが確実であり、当該事業所から発生した産業廃棄物の種類や性情を把握しておくこと。
∇取り扱う産業廃棄物の性情に応じて、収集運搬基準を遵守するために必要な施設(車両、運搬容器等)を確保すること。
∇搬入先の処理方法が、取り扱う産業廃棄物を適正に処理できること。
∇業務量に応じた、収集運搬の用に供する施設能力を有すること。
∇廃棄物の収集運搬に関して適切な業務遂行体制が確保されていること。

 ※産業廃棄物収集運搬する運転手は、申請者または申請者が雇用する従業員でなければなりません。名義貸し等の場合は違反となります。また、使用する車両は、申請者が使用権原を持っていなければならず、レンタル車両などは認められません。

要件③経理的基礎を有すること

 三つ目は「経理的基礎を有すること」です。経理的基礎を有すると判断されるには、以下の要件が必要です。

∇利益が計上されていること
∇債務超過の状態にないこと

 基本的には、これらの観点から経済的基礎の有無を判断しますが、赤字であったとしても一定の書類をそろえれば申請できる場合もあります。

要件④収集運搬の用に供する施設

 四つ目は「収集運搬の用に供する施設」を有することです。この要件は、「施設に関する基準」と「施設の使用権限」について以下のことを満たす必要があります。

▼「施設に関する要件」

【産業廃棄物収集運搬業の場合】
 ●産業廃棄物が飛散し、および流出し、並びに悪臭が漏れる恐れのない運搬車、運搬船、運搬容器その他の施設を有すること。

【特別管理産業廃棄物収集運搬業の場合】
 ●特別管理産業廃棄物が飛散し、および流出し、並びに悪臭が漏れる恐れのない運搬車、運搬船、運搬容器その他の施設を有すること。
 ●廃油、廃酸または廃アルカリの収集または運搬を業として行う場合は、当該廃油、廃酸または廃アルカリの性情に応じ、腐敗を防止するための措置を講じる等、当該廃油、廃酸または廃アルカリの運搬に適する運搬施設を有すること。
 ●感染性産業廃棄物の収集または運搬を業として行う場合には、当該感染性産業廃棄物の運搬に適する保冷車その他の運搬施設を有すること。
 ●その他の特別管理産業廃棄物の収集または運搬を業として行う場合には、その収集または運搬を行おうとする特別管理産業廃棄物の種類に応じ、当該特別管理産業廃棄物の収集または運搬に適する運搬施設を有すること。

▼「施設の使用権限」

 ●車両の使用の権限は自動車検査証の使用者が申請者と同じである必要があります。自動車検査証の使用者が申請者と異なる場合は、貸借契約書または車両の貸借等に関する証明書により使用の権原を明らかにする必要があります。
 ●他の事業者が登録した車両と同じ車両を申請者が登録(二重登録)することは使用権限が重複することになるので事前に調整しておく必要があります。
 ●収集運搬の用に供する施設のための、車両の保管場所を確保する必要があります。

要件⑤産業処理業の指定講習会の受講

 五つ目は「要件⑤産業処理業の指定講習会の受講」することです。申請の際に講習会の修了証を添付する必要もありますが、以下の者が講習会を終了している必要があります。そして、講習会には新規許可講習会と更新許可講習会の2種類があります。さらに産業廃棄物もしくは特別管理産業廃棄物の収集運搬業または処分業の区分に応じて課程が分かれています。

▼講習会を受ける者

∇申請者が法人の場合
   法人の代表者もしくは産業廃棄物の処理に関する業務を行う役員または業を行おうとする区域に存する事業場の代表者。
∇申請書が個人の場合
   当該個人または業を行おうとする区域に存する事業場の代表者

▼講習会修了証の有効期限

∇新規許可講習会……修了証発効の日から5年
∇更新許可講習会……修了証発効の日から2年

スポンサードリンク